アプリケーション

熱制御解析

PowerFLOW®は、自動車や地上輸送機器分野における熱制御シミュレーションにおいて完結した機能を提供します。車両の冷却モジュール内を通過する流れを解析する冷却流れシミュレーションから、アンダーフードやアンダーボディー領域内の空気や部品の表面温度の計算のような熱害解析まで、各種機能を備えています。

PowerFLOWは、さらに以下のような熱制御解析機能を備えています。


これら拡張機能を併用することにより、小さすぎて十分に冷却空気を取り込めない小さなグリル開口部、動作制限値を超えたクーラント温度、または採用素材の許容温度を超えた部品の温度など、車両の熱性能に影響する重要な流れの状況を検出し解析することができます。問題が特定できれば、PowerCLAYでグリル開口部を広げたり、PowerCASEでファンや熱シールドの位置を変更することによって改善策を即座に試すことができます。

 

冷却気流

PowerFLOWの冷却気流シミュレーションは、車両の空力性能を低下することなく、冷却モジュールに流入する空気流を十分に確保し、許容動作制限値内でのクーラント温度分布を達成することを目標としています。通常、PowerFLOWでは、冷却モジュールの詳細まで完全に捕らえた形状モデルを使用しますが、これは空力シミュレーションと同様の操作でセットアップすることができます。グリルの開口部を捕らえていないモデルは現実的ではないため、大半のお客様が、すべての空力シミュレーションで冷却気流の詳細を取り込んで解析しています。熱交換器を通過する空気は、柔軟性の高いPowerFLOWのポーラスメディア機能で処理されます。また、PowerFLOWの冷却気流シミュレーションの最も重視すべき出力データとして、PowerCOOLとの連係によりクーラント温度予測を行うことができます。ファンは、詳細形状とファン動作条件を考慮するMRF(マルチリファレンスフレーム)モデルによりモデル化されます。

冷却気流シミュレーションは、最大速度からアイドリング状態に至るまで、どのような走行速度に対しても行うことができます。アイドリング時または低速時に、熱気がラジエーターが前面まで逆流するような水温の上昇につながる再循環現象もPowerFLOWでその位置を正確に特定して修正することができます。

熱害

車両の各種動作条件下の部品の表面温度予測も、PowerFLOWの重要な機能です。排気システム部品に近接するエンジンマウントなど熱害の考慮が必要な部品の温度を、設計プロセスの初期段階で予測できるため、設計の後期段階で再設計にかかる高いコストを削減することができます。
PowerCOOLとの連係によって正確に予測した冷却モジュールから流出する空気温度と、PowerTHERMとの連係によって予測した輻射および熱伝導効果を組み合わせることで、PowerFLOWは、車両のアンダーフードやアンダーボディー領域内のあらゆる位置の空気温度や表面温度を正確に予測することができます。

空力解析との組み合わせ

現実の問題では、車両の熱制御に関する問題は空力特性と密接に関連しています。例えば、グリル内を通過する流れによって車両の空力特性は変化し、その逆も同様に影響を受けます。さらに、アンダーボディーの流れは、部品の表面温度に大きな影響を与えます。PowerFLOWでは、空力と熱制御に関わる両タイプの流れを、単一の形状、単一の物理セット、および単一のシミュレーションで扱うことができるため、空力と熱制御の相互作用を解析することができます。より広いグリル開口部は抗力や揚力にどのような影響を与えるのか、あるいはフロントスポイラーを追加すると水温はどう変化するのか、という現在の一般的な開発プロセスでは十分に回答できないような複数分野にまたがる問題に対しても、開発プロセスの初期段階での対応が可能なため、膨大なコストがかかる後期段階での修正を回避することができます。

検証

シンプルな研究ケースから複雑なCAD形状詳細に至るまでの各種検証ケースにより、PowerFLOWの正確なモデル化と熱制御解析機能を検証しています。冷却気流と熱害効果の結果例を記述した資料は、ユーザーセンターより参照可能です。

 

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